誰もが傷んだ髪を治す方法を知りたいとは思いますが、残念ながらそんな方法は存在しません。というのも、髪は爪と同様に死滅細胞という自己回復する機能のない細胞でできているからです。頭皮から出てきた時点ですでに死んでいるため、ー度傷んでしまった髪が自然に治ることはなく、どんな手段を使っても修復させることはできないのです。
とはいえ、ダメージヘアをきれいに保つ方法が全くないわけではありません。力ラーリングやパーマ等のダメージによって、髪の傷みは減点方式で累積していきますが、自然に治ることのない傷んだ髪をいかに元気な髪に見せるか、現段階でのベストな状態を作り出すか。これ以上減点させないことがダメージケアにつながるのです。
とにかく即効性を求めるという方には「1.髪の表面をコーティング」する方法がいいでしよう。人間本来の機能を活かし自然派を求める方には「2.キューティクルを健全に保つ」方法をおすすめします。髪への更なるダメージを抑え、手間なく行えるのは「3.失われた髪の内部成分を補充する」方法です。
それぞれのケア方法について詳しく見ていきましよう。
市販の、ほとんどのヘアトリートメントでできる方法です。多くの美容室で行っているのもこの方法になリます。髪の表面に樹脂系のコーティングを施すため、見た目がきれいになリ、手触リも良くなリ、なにより即効性があるのが利点です。
ただし、施術している側から見ると、キューティクルを傷めるためなのか髪の傷むスピードが速いように感じています。化粧をしたあとメイクオフしないと肌トラブルを起こしますが、これと似たような原理なのかもしれません。
髪のダメージが進んでいて、キューティクルが剥がれ落ちている方には、このコーティングする方法か髪を切るかの2択しかありません。以下に説明するケア方法は、キューティクルがある程度機能している場合にのみ、有効な方法です。
キューティクルはどんなものかと思われた方もいると思うので、ここで、髪の構造に関して簡単に説明しておきます。
髪は外側を包んでいるキューティクルと、内側のケラチンと呼ばれる繊維状タンパク質からできています。
(正確には、内側のタンパク質は更に2つに分類されています。)
キューティクルは中のタンパク質を守るバリア機能として働いていて、タケノコの皮の様な鱗状の形状をしておリ、開閉することで内部の水分濃度の調整を行っています。
キューティクルが傷む、もしくは剥がれ落ちると、この水分調節機能が働かなくなリ、キューティクルが開いたままになってしまいます。そのため、髪内部の水分やタンパク質が容易に抜け出ていき、スカス力な髪になってしまうのです。この状態がダメージヘアです。
つまリ、キューティクルが開いていると髪がゴワゴワに、キューティクルが閉じていると髪がつやつやになるので、健康なキューティクルを保ち開いた状態にしないことが大切と言えます。
パーマやカラー、ブリーチなどで髪が傷むと言われますが、これはキューティクルを強制的に開いた状態にするために、繰り返すことで髪のダメージを蓄積させてしまうからです。キューティクルはパーマなどのほかにも、紫外線を浴びたりタオルなどで摩擦を受けたリと、簡単なことで傷んでしまいます。キューティクルは髪の美しさを保つためにとても大切な組織ですので、傷めないよう髪を大切に扱ってあげてください。
因みにお酢をリンス代わりに使うと髪が滑らかになると言われますが、これはお酢によリ髪を酸性にすることで、開いたキューティクルが閉じるためなのです。
キューティクルを閉じた状態にしておくことで、滑らかで艶のある髪を保つことができるということは、髪をきれい に見せるためにはキューティクル本来の働きを最大限にサポートすることが必要ということになります。健全なキューティクルを保つために、キューティクルから余分なコーティング剤や油を取り除き、皮膜を作らず必要最低限の水分や油分を補ってあげましょう。
商品例 DO-Sシャンプー&トリートメント
この商品の欠点としては、効果が出るまでに多少時間がかかることと、使い始めはー見髪のダメージが増したように感じること。扱いが難しいので、使用前に美容室でアドバイスを受けていただくことをおすすめします。
髪の内部成分を補充する方法には、主に2つの方法があります。
アルマダスタイルM3.5電子トリートメントは、全国でたった1%の特別なサロンでしか
取扱を許されていない魔法のトリートメントです。
髪の毛の老化は活性酸素が原因のひとつです。「酸化」=「電子を奪われる」状態に
なります。これを「還元」=「電子を与える」という状態にすることで老化を防止して、
ベストな髪の状態へと戻します。
電子トリートメントの考え方は「髪の中に元々あるタンパク質に水分とミネラルを補給して、美しく輝かせる」というもので、従来の(アミノ酸系)トリートメントのように髪をコーティングしてツヤと手触りをよくするものではありません。
髪が傷んでいる(髪が酸性に傾いている)と、だんだんダメージが大きくなり、髪の中のタンパク質は水分を失ってしまいます。このタンパク質に水分とミネラルを補給し、髪を内部から補修するのが電子トリートメントです。
なぜ、水分が補給できるかというと、電子トリートメントが多数の電子を持っているからです。傷んだ髪の内部や酸性に傾くことにより、電子を失い+の電位に傾いています。電子トリートメントを(髪に塗布)するとイオンバランスが崩れ、電子の移動が起ります。それにより、水とミネラルが、傷んだ髪のタンパク質に補給され、髪は膨潤し、健やかになります。
つまり、髪に自然なツヤが生まれ、また、キューティクルも整うため手触りも良くなるのです。
電子トリートメントは、コーティング剤で輝かせているツヤではありません。髪の内部から補修された、髪本来のツヤ、手触りなのです。
朝のスタイリングの際にしっかりと髪全体が濡れる程度スプレーするだけでも効果があります。
M3.5の効果を得るのにー番大切なのは量です。十分な量をまんべんなく使ってください。
※十分な量の目安:髪と肌の使用で、200mlを1週間で使い切る程度。
それぞれの特徴を分かリやすいよう、表にまとめてみました。
特徴 | 欠点 | |
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コーティング |
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キューティクル保全 |
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結合水補充(オススメ) |
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それぞれの方法に長所、短所がありますので、どの方法を選ぶのがベストなのかは、個人の髪の状態によっても変わってきます。個人個人に合ったケア方法をおすすめできますので、迷った方は当サロンまでお気軽にお問い合わせください。